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米メディア「新型コロナは自然界から発生し、人工合成ではない」



科学者らが続々と「新型コロナウイルは武漢研究室から流出」説を否定


今月8日、英国ケンブリッジ大学のピーター・フォースター博士を筆頭著者とする英国とドイツの研究者グループが、米学術誌PNASに、「Phylogenetic network analysis of SARS-CoV-2 genomes(新型コロナウイルス・ゲノムの系統発生学的ネットワーク分析)」というタイトルの論文を発表した。



動画中継の形でCGTNのインタビューに応じたフォースター博士は、今回の研究の目的に関して、「ウイルスの基本型を確認するため」とし、新型コロナウイルの発生源が武漢であることを示す証拠はない」との見方を示した。


研究者は、2019年12月24日から20年3月4日の期間に、世界各地から集めたヒト新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)の全ゲノム160個の系統ネットワーク解析を行ったところ、アミノ酸の変化によって区別される3つの中心的な突然変異体があることが分かり、それぞれ、A型、B型、C型と命名された。


うちA型はコウモリやセンザンコウを起源とするコロナウイルスに最も近く、基本型となる。そこから、B型に変異し、B型からさらにC型へと変異した。その他、地域によって、流行している型が大きく異なる。A型とC型は、欧州や米国に多く、B型は東アジアに多く見られた。


フォースター博士によると、武漢で感染が大流行した際、まず発見されたのがB型だった。研究者は当時、B型がウイルスの基本型と思っていた。だが事実は異なっていた。A型が基本型であり、武漢では少数しか検出されなかった。しかし、B型は武漢での爆発的感染を引き起こした主要ウイルスとなり、そしてさらにC型に突然変異した。


研究では、A型感染者のサンプルの約半分は東アジア以外の地域の感染者で、主に米国人とオーストラリア人だった。また、米国のサンプルの3分の2はA型感染者だった。その他、A型が一番初めに発生したのは武漢であるにもかかわらず、武漢の同型感染者は極めて少なかった。また、武漢に滞在歴のある米国人からA型の遺伝子配列が検出された。一方、B型は主に中国と東アジア地域に分布し、アジア以外のB型遺伝子配列は突然変異が起きている。


C型は、欧州で伝播している主なウイルスタイプで、米国やブラジルでも検出されている。しかし、中国大陸部のサンプルからは感染が確認されていない。一方、香港地区や台湾地区、シンガポール、韓国などでは検出が確認されている。


米国国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長も、「新型コロナウイルスが中国の研究室で作成された」という陰謀説を否定する見方を公にしている。ホワイトハウスで開かれた記者会見で、ファウチ所長は、「新型コロナウイルスの遺伝子は、動物からヒトへと感染したことを示しており、研究室で人為的に作成されたものではない」と語った。



学術誌「ネイチャーメディシン」3月号に掲載された米国、英国、オーストラリアの科学者6人の研究論文も、新型コロナウイルスは自然発生的なもので、研究室で作成されたものではなく、新型コロナウイルスになる前に、比較的弱い形で、ヒトの間で伝播し、何年もの間存在していた可能性もあるとしている。そして、ウイルスが突然変異を起こしてから、大流行が起きた可能性があるとしている。科学者6人には、世界的に最も有名な「ウイルスハンター」こと、米コロンビア大学のイアン・リプキン教授、ホワイトハウスの要請でNASEMが設置した新興感染症と21世紀衛生脅威に関する常設委員会の委員を務める、前出のクリスティアン・アンデルセン氏が含まれている。(編集KN)


「人民網日本語版」2020年4月23日


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