7月10日に開催された国務院共同対策メカニズム会議で、中国国家食品安全リスク評価センターの副センター長を務める李寧研究員は、「国際組織の権威ある機関の観点と今ある証拠によると、冷凍水産品や冷藏肉類の食品が新型コロナウイルスの感染源になる可能性は非常に低い」との見方を示した。中国新聞社が報じた。
北京の新発地農産品卸売市場で集団感染が発生したほか、米国や欧洲の肉類加工工場でも集団感染が発生しているため、食品、特に輸入食品、そのコールドチェーンにおける輸送の過程で、新型コロナウイルスが伝播するかに、注目が集まっている。
李氏によると、世界保健機関(WHO)、欧州食品安全機関(EFSA)、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)などの権威ある組織や機関が、新型コロナウイルスは主に、呼吸器や飛沫、ヒトとヒトの濃厚接触者などによって伝播し、消化器を通して感染する可能性は非常低いという、明確な見方を示している。また、新型コロナウイルスが食物を通して伝播する証拠は発見されていない。
「現時点で、世界で新型コロナウイルス感染が確認された人は1000万人以上に達しており、中国で確認された感染者も約8万人いるが、食品を食べたことが原因で感染したケースは報告されていない」。
李氏によると、中国各地で最近、食品などのサンプルの新型コロナウイルス検査を強化している。今月7日の時点で、浙江省、雲南省、河南省、山東省、寧夏回族自治区などで報告された食品約6万点のサンプルの新型コロナウイルスPCR検査はいずれも「陰性」だった。「総合的に見て、食品が新型コロナウイルスに汚染される確立は非常に低い」。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年7月11日