中国科学院動物研究所の康楽院士のチームはこのほどバッタ群居フェロモン分子を発見し、バッタが大群をなし災害を引き起こす秘密を明らかにした。同成果はこのほど国際的な学術誌「ネイチャー」に掲載された。人民日報が伝えた。
康氏のチームは群居型と散居型のバッタの体表や糞便の揮発物を分析し、35種の化合物のうち群居型バッタの匂いのもととなる「4-ビニルアニソール(4VA)」を突き止めた。
康氏は「一連の行動実験により、この化合物は群居型・散居型バッタの各発育段階と性別に対して強い引き付ける力を持ち、バッタの群れの密度変化に反応し、密度が上がるほど増えることが分かった」と述べた。研究者は実験により、4VAにより実験室内の群れが屋外で強い引き付ける力を持つことを証明した。広範囲の実験でも、この化合物が野外の群れを引き寄せるほか、自然環境におけるバッタの背景濃度の影響を受けないことが証明された。
康氏は「人々は長期的な蝗害対策として、化学的殺虫剤の大量散布を中心的に行ってきた。今回の研究はバッタの群居の秘密を明らかにし、また各方面から人々の蝗害対策の理念と方法を変え、バッタについての環境に優しい持続可能な予防管理を可能にしている」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年8月14日