ドイツ紙「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」のウェブサイトが今月11日、「中国が初めてドイツ最大の輸出先になった」という記事を発表した。それによるとドイツの輸出企業の対中国業務への依存度がこれまでのいつにも増して大きくなっている。ドイツの四半期の対中輸出が初めて米国やその他の国に対する四半期の輸出を抜いたのは、中国が新型コロナウイルス感染症の危機の中からより速いペースで復興していることが原因だという。
ドイツ連邦統計局がロイター通信の質問に答えて述べたところでは、4-6月には、ドイツの対中輸出額が230億ユーロ(約2兆8889億円)に迫った。その一方、同期の対米輸出は200億ユーロ(約2兆5121億円)にとどまった。米国はここ数年ずっとドイツの1番目の輸出先だった。
ドイツ卸売・貿易業連合会(BGA)のアントン・ベルナー次期代表は、「米国人が大棒を振り回すなら、私たちの将来は暗澹とした光のないものになる」と警告した。
報道によると、米国は自国の利益を「守る」ためなら容赦しない。ノルド・ストリームの天然ガスパイプラインの2ルート目やイランと取引がある企業に米国が制裁措置を打ち出すと威嚇することで、ドイツはこの点を感じている。
ドイツのメルカトル中国研究センター(MERICS)のチーフエコノミストであるマルクス・ツェンライン氏は、「グローバルサプライチェーンが政治問題化すると中国はバリューチェーンを国内に戻し、海外に対する依存度を下げることになる。そうなるとドイツの輸出にも影響が出る可能性がある」と述べた。
同報道は、「長期的にみて、中国経済はより強大になる可能性があり、そのため市場としてさらに重要になるだろう」と指摘した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年9月15日