間もなく冬入りするが、新型コロナウイルスの感染がぶり返すことはあるだろうか。冬の感染対策ではどのような問題に注意すべきか。 21日の福建省第1回東南科学技術フォーラムで、中国疾病予防抑制センター疫学首席専門家の呉尊友教授は「新型コロナ情勢と対策」に関するテーマ報告を行い、分かりやすい言葉で人々の疑問に答えた。 「世界の感染状況は依然として楽観できない」。呉氏の初期段階の判断によると、今後一定期間にわたり世界で新型コロナが高水準の流行を維持し、冬にさらに深刻化すると判断している。 呉氏は、「冬に世界で深刻化しても、中国では武漢のような深刻な状況は生じない。中国では過去9カ月にわたり断続的に集団感染と突発的な感染が発生しており、今後も小規模の個別の感染が生じる可能性がある。冬の感染深刻化に対応するため、封じ込め・検査・ワクチンという3つの対策を採用できる」と説明した。 呉氏は「現在の中国にとって、予防・抑制の重点は海外からの輸入防止が中心だ。まず人からの防護で、次に物からの防護を行う。冬の常態化予防・抑制は、まめに手洗いをする、ソーシャルディスタンスを保つ、家庭内でまめに換気をするなど、人々に警戒を保つよう促すことになる。重点エリア、特に風通しの悪い場所ではマスクを着用する」と提案した。 呉氏は、「発熱や頭痛などの症状が出た場合、速やかに病院に行き、決して先延ばししてはならない。普通の風邪や肺炎のほか、新型コロナの早期の症状である可能性があるからだ。また各級衛生健康システムも感染状況のモニタリングの感度を高め、末端医療従事者の警戒を強めるべきだ」と強調した。 「早期診察は患者の速やかな診断、治療、回復に資すると同時に、感染症の早期発見にも資する。全体的な感染抑制にとっても非常に重要だ」。呉氏は北京新発地農産物卸売市場の集団感染を例に、「試算によると、その1人目の感染者の発見が3日遅れていれば、感染者は1000人以上にのぼった可能性がある。1週間遅れていれば1万人以上、2週間遅れていれば10万人を突破した可能性がある」と述べた。 呉氏はワクチンの対策について、次の2点が考えられるとしている。(1)呼吸器感染症予防ワクチンの応用(例えば、肺炎ワクチン、インフルエンザワクチン)により、冬の呼吸器感染症を減らし、医療資源の逼迫を防ぐ。(2)的を絞った新型コロナワクチンについて、重点対象や特殊業界のハイリスク対象の優先的な接種を検討する。(編集YF) 「人民網日本語版」2020年10月23日 |
冬のコロナ対策?専門家「封じ込め・検査・ワクチンを同時進行」
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