取引量が記録を更新した背後には、百万の業者が準備を整え、手ぐすねを引いて待ち構えていたことがある。天猫ECプラットフォームの場合、今年の「ダブル11」は規模がさらに大きくなり、25万のブランド、500万の業者が参加している。
注目されるのは、ライブコマースが期せずして業者の選択肢になり、「ダブル11」の最も目を引く特徴になったことだ。
商務部(省)がまとめたデータによると、今年上半期、全国で行われたライブコマースは1千万回を超え、アクティブなパーソナリティは40万人を超え、視聴者はのべ500億人を超え、取り上げられた商品は2千万を超えた。専門家の予測では、今年のライブコマース全体の規模は1兆500億元に達し、これほど急速に発展する新経済(ニューエコノミー)の業態は1兆元の時代に突入するという。
「『ダブル11』は単なるオンライン消費だけでなく、中国経済の国内の循環の重要な構成要素でもある」。上海財経大学デジタル経済研究センターの鍾鴻鈞センター長はこのように述べた上で、「オンラインの1件の注文の背後には、オフラインの工場、企業、宅配便の配達員、バックグラウンドで支える人がおり、大量の雇用機会を生み出すと同時に、新たな消費ニーズももたらし、経済の国内循環の重要な構成要素も形成する」との見方を示した。
2万5千の海外業者、2600を超える海外新ブランドが「ダブル11」に初登場
家でおいしいコーヒーを飲みたいと思えば、ドイツのコーヒーメーカーを試せばいい。冬になって肌が乾燥したら、日本のスキンケア製品を使えばいい……ネットの買い物かごには、商品とサービスが「仲良く並んで入り」、国内ブランドと海外ブランドが「バランス良く入る」。これは多くの人の普段の消費の様子だ。
11月5日、新疆維吾爾(ウイグル)自治区阿拉山口では、欧州の消費者が「ダブル11」期間にネットで購入した商品20万点を積んだ「中欧班列」が出発しようとしていた。積まれている商品には、3Cデジタル製品(コンピューター、通信機器、家電)もあれば、トレーニング機器や日用品もあり、10日間ほどで欧州に到着し、それから仕分けされて各国の各家庭へ届けられる。今年の「ダブル11」には400万個を超える宅配便が鉄道によって欧州へ運ばれる見込みだ。