中国と欧州連合(EU)の投資協定交渉が30日に妥結したことが発表された。中国商務部(省)条約法律司の李詠■(竹かんむりに捷のつくり)は同日夜に行われたブリーフィングで、「この協定の対象分野は従来の二国間投資協定をはるかに凌駕し、中国、EU、世界各国の企業はその中からより多くの投資チャンスを獲得することができる」と述べた。中国新聞社が伝えた。
李氏は、「今回の交渉の成果は市場参入の約束、公平な競争ルール、持続可能な発展、紛争解決の4つの面の内容をカバーする。双方はいずれも高い水準で互恵の市場参入の約束を行い、またあらゆるルールが双方向に適用される」と述べた。
李氏は、「市場参入の面では、協定が採用したのは参入前内国民待遇とネガティブリスト方式だ。中国は初めてサービス業と非サービス業を含むすべての産業でネガティブリスト方式によることを約束し、『外商投資法』で確立された外資のネガティブリスト管理体制との全面的なマッチングが実現した。EUも協定の中で中国に対し高い市場参入水準を約束した」と説明した。
李氏は、「それ自体は外資を差別しないが、企業の設立運営にとって重大な影響がある市場参入制限について、双方は多くの経済分野において企業の数、生産量、売上高、取締役・上級管理者、現地での研究開発、輸出の実績、本部の設置などに対して制限を行わないことを約束した上に、投資と関連する外貨資金の移動や人材の入国・滞在を認めた」と述べた。
李氏は、「中国は中国・EU交渉の中に金融などの分野の自主開放措置を盛り込み、また自国のニーズに基づいて、サービス業と製造業の対外開放を秩序よく拡大するとした。その目標はさらなる開放の拡大を通じて質の高い『海外からの導入』実現を目指し、よりハイレベルの開放型経済の新体制を建設することにある」とした。
公平な競争ルールの面では、双方は法治化されたビジネス環境の創出に軸足を置き、国有企業、補助金の透明性、技術移転、標準の制定、行政の法律執行、金融の監督管理などの企業運営と密接に関わる議題について共通認識に達した。
李氏は今後の予定について、「双方はできるだけ早く協定文書の精査や翻訳などの作業を展開し、協定の早期調印の推進に力を入れる。今後、協定は双方が各国の国内批准手続を終えた後に発効する」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年12月31日