国家衛生健康委員会疾病予防管理局の常継楽局長は、国務院新聞弁公室が31日に武漢市で開催した記者会見にて、4月1日より毎日の新型コロナウイルス感染状況発表の中で無症状感染者の報告、症状の変化、管理状況を公表し、社会の懸念に応えると発表した。また国家衛生健康委員会は31日に公式サイトで発表した「新型コロナウイルス無症状感染者の予防・管理に関する質疑応答」の中で、ネットユーザーが活発に議論している無症状感染者に関する質問に答えた。データによると、2020年3月31日0時現在、医学観察を受けている無症状感染者は1541人で、うち中国大陸部外からの輸入感染者は205人。新華網が伝えた。
◆無症状感染者とは?
新型コロナウイルスの無症状感染者とは、発熱、せき、喉の痛みといった自分で感知できる臨床症状、または臨床上確認できる症状や症候がないが、呼吸器などの検体検査で陽性反応を示す人を指す。
無症状感染者は次の2つのケースに分かれる。(1)感染者のPCR検査で陽性反応が出たが、14日の潜伏期間の観察後、自ら感知できる、または臨床上確認できる症状や症候がなく、終始無症状感染状態にある場合。(2)PCR検査で陽性が出て、検体採取時に自ら感知できる、または臨床上確認できる症状や症候がなかったものの、その後ある臨床症状が生じる。すなわち潜伏期間中の「無症状感染」状態にある場合。
◆無症状感染者をいかに特定するか?
常氏によると、現在は主に次の手段により能動的に無症状感染者を発見している。(1)新型コロナウイルスによる肺炎の患者との濃厚接触者の医学観察期間中の能動的な検査。(2)クラスターの調査における能動的な検査。(3)感染者の感染源の追跡における曝露者に対する能動的な検査。(4)一部の中国大陸部内外の感染拡大が続く地域への渡航歴や居住歴を持つ人に対する能動的な検査。
◆無症状感染者に感染力はあるか?
国及び一部の省における濃厚接触者に対するモニタリングデータによると、無症状感染者との濃厚接触者には二次感染の続発が見られる。疫学調査において、一部の無症状感染者によるクラスター発生が確認されている。少ない検体量の研究によると、無症状感染者の呼吸器検体のウイルス量は、感染確定者と大きく変わらない。
現在のモニタリングと研究を結びつけると、無症状感染者には感染力があるが、感染期間の長さ、感染力の強さ、感染ルートなどについてはさらなる科学的研究が必要だ。一部の専門家は、無症状感染者の呼吸器検体からウイルス核酸が検出されているが、せきやくしゃみなどの臨床症状がないため、病原体が体外に排出されることによる感染は感染確定者より相対的に少ないとみている。
◆個人の防護を徹底するには?
民衆は自己保護や健康マナーの意識を高め、環境衛生や個人の衛生の防護を強化する。こまめに手洗いし、マスクを着用し、手の衛生を保ち、他人との間に1メートルの距離を置き、窓を開け換気し、清掃と消毒を行い、小皿に分けて食事をし、病気の時に人の集まる場所を避け正しくマスクを着用するといった健康的なライフスタイルを形成する。愛国衛生キャンペーンを広く展開し、自分の健康を守るとともに他人の健康も守るという理念に基づき、健康に関する知識をすべての家庭と個人に広める。良好な衛生習慣、健康マナー、グリーンでエコロジーというライフスタイルを形成し、心理的な健康水準と健康素養水準を高める。PCR検査で陽性が出ても恐れる必要はなく、医療衛生機関に自主的に協力し健康モニタリングと隔離医学観察をしっかりと行う。発熱やせきなどの症状が出たら直ちに報告し、医療機関の規範的な診療を受ける。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年4月1日