■緊急接種はどのタイプ？

北京疾病予防管理当局によると、北京で現在使用されているのは全ウイルス不活化ワクチンだ。化学などの方法により新型コロナウイルスに感染力と複製能力を失わせると同時に、人体の免疫反応の活性を保つワクチンだ。

■生産能力は需要に追いつくか？

中国の5つのワクチン技術ロードマップに基づき、北京はワクチン科学研究と産業の優位性を結びつけ、不活化ワクチンの研究開発に焦点を絞り、プロジェクトを立ち上げ国薬中生北京公司と北京科興中維公司などの進展を加速させるようサポートしている。

北京市大興区によると、同区にある北京科興中維公司は2020年3月末に新型コロナウイルス不活化ワクチン産業化建設プロジェクトを開始しており、現在の年産能力はすでに10億回分にのぼっている。

中国工業・情報化部（省）が5日に発表した情報によると、国薬中生北京公司はワクチン生産のペースアップを開始した。同新型コロナワクチンプロジェクトの生産責任者は、「当社は一分一秒を争い、昼夜兼行でワクチン生産を進めている。今年の不活化ワクチンの生産能力は10億回分以上に達する」とした。

中国では現在18社が新型コロナウイルスワクチンの生産能力の建設を展開している。

■一般人の接種はいつ？

計画によると、北京は1−2月にかけて、9種の重点対象者への新型コロナウイルスワクチン接種作業を計画的に展開する。

北京の現在の接種方針は、「2ステップ」プランに基づく市全体の実施だ。第1ステップでは、重点対象者に接種を実施する。これにはコールドチェーン、通関地検疫、船舶の先導、航空クルー、生鮮食品市場、公共交通機関、医療疾病予防管理などの感染リスクが高い職種の人、及び出張や学習のため中・高リスクの国・地域に渡航する人が含まれる。第2ステップでは、ワクチンの条件付きでの販売承認、ワクチン生産量の拡大に伴い、より多くのワクチンが使用されるようになる。北京では秩序正しい接種の展開を通して、条件を満たすすべての市民は受けるべき人が受けられるようになる。

■接種は何回？抗体の持続時間は？

北京疾病予防管理当局によると、推奨されている免疫獲得の流れは、14日以上の時間をあけた計2回の接種だ。接種部位は上腕三頭筋。1回分の接種後、接種機関は2回目の接種時間を告げる責任がある。免疫獲得の流れを恣意的に調整すれば、安全性、免疫反応効果、免疫の持続性に影響が生じる。

新型コロナウイルスがまだ見つかった時間が短いため、ワクチンの持続時間について語るのはまだ時期尚早だ。世界保健機関（WHO）の規定・要求によると、ワクチンの効果の持続時間は半年以上であり、これはほぼ問題ないことが証明されている。

■その他のワクチンと同時に接種できるか？

北京疾病予防管理当局は、その他のワクチンとの同時接種を推奨していない。新型コロナウイルスワクチンという新型ワクチンについては、接種時間をその他のワクチンと2週間以上ずらし、予想外の相互影響を極力避けるべきだ。同時に接種後の反応を観察する必要がある。

■ワクチン接種後もマスク着用は必要か？

疾病予防管理当局によると、ワクチンの保護効果は現在いずれも100％に満たず、接種後も保護効果が出ない、さらには発症する少数の人がいる。現段階ではまだ免疫の壁が構築されておらず、そのため接種後もマスク着用、こまめな手洗い、窓開け換気、ソーシャルディスタンスの確保といった個人防護措置が必要だ。

ワクチン接種により感染リスクをある程度下げることができるが、保護効果が100％に達するワクチンは存在しない。必要な場合は関連機関に協力しPCR検査を受けるべきだ。（編集YF）

「人民網日本語版」2021年1月6日