サッカーのワールドカップ(W杯)欧州予選は12日、各地で行われ、フランス、セルビア・モンテネグロ、スウェーデンが新たに本大会出場を決めた。チェコ、スペイン、トルコ、スイス、ノルウェー、スロバキアの6チームは11月のプレーオフに進んだ。対戦カードは14日の抽選で決定する。
フランスはキプロスに4-0で快勝し、逆転で4組首位となり3大会連続出場。7組のセルビア・モンテネグロはボスニア・ヘルツェゴビナに1-0で勝ち、旧ユーゴスラビア時代を含め2大会ぶり10度目のW杯切符を手にした。8組のスウェーデンは3-1でアイスランドを降した。
欧州王者のギリシャと前回W杯出場のデンマーク、ロシア、アイルランドなどは敗退した。(共同)
◇仏、高度な技術で本大会へ
格下でも徹底的に守備を固める相手を崩すには、針の穴に糸を通すようなパスやシュートが必要だ。前々回覇者のフランスは世界屈指の高度な技術でキプロスに4-0の快勝。3大会連続の本大会出場を飾る「シャンパン・サッカー」の中心は、やはりジダンだった。
前半29分、左からゴール前へ走り、サニョルの正確な右クロスを受けて先制。胸トラップから右足シュートまで、非の打ちどころがなかった。
3-0で折り返した後半はゴールが遠く、チームに焦りの色も見られた。他会場のスイスが1点でもリードすれば、得失点差で2位にとどまるためだ。しかし39分、ジダンはシセからのパスを絶妙のタイミングでゴール前に戻し、ジュリの得点を引き出した。
その1分ほど後、ベンチで控え選手やコーチ陣が跳び上がって喜び始めた。スイスが引き分け、フランスの予選突破が確定した瞬間だった。
代表引退を表明していたジダンが復帰するまで、今予選は2勝4分けの5得点と苦しんだ。だが復帰後は3勝1分けの9得点。しかもここ2試合はアンリとトレゼゲのエースFWを欠いていた。「彼ならこれくらいは当たり前だ。これからもよろしくと言いたい」と話したドメネク監督も、感謝の気持ちでいっぱいだろう。(共同)