公正取引委員会は15日、京都農業協同組合(JA京都、京都府亀岡市)の本店や京都府宮津市の支店など数カ所を独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いで立ち入り検査に入った。関係者によると、ライスセンターなど同組合の施設を利用する組合員に対し、肥料や農薬などを同組合から購入するよう強要していた疑い。
同組合は00~03年に京都市内や福知山市、亀岡市などの農協が合併して設立された京都府内最大の農協。組合員は準組合員を含め約5万5000人で、組合員向けに肥料や農機具などを販売する購買事業の年間売り上げは約130億円に上る。
同組合は「支店に公取委が来ているのは事実だが、詳細は分からない」と話している。
公取委は10月、北海道のJA士幌町が融資を条件に飼料などの購入を組合員に義務付けていた同法違反容疑があるとして立ち入り検査をしている。