農作業で得た収益を他人名義の口座に隠した疑いがあるとして、茨城県警が組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)の疑いで、中国から日本国籍を取得した同県鉾田市の男と中国籍の妻の逮捕状を取った。捜査関係者への取材でわかった。不法滞在の中国人らに農作業をさせていたといい、県警は不法滞在者を多く集めて農作業などをさせていた闇ビジネスとみて調べている。
捜査関係者によると、青果卸売業の秦拓真容疑者(37)=鉾田市梶山=と、妻の高明明容疑者(40)は、2015年12月~17年6月、不法就労者を雇って栽培した農作物を青果卸売業者に販売し、得た収益を他人名義の口座に振り込ませ、約4800万円を隠した疑いが持たれている。両容疑者は、16年から中国人を不法に就労させたとして、昨年、出入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕、起訴されている。