山梨市議会で代表質問に答える望月清賢・山梨市長=2017年6月15日
山梨県山梨市の望月清賢(せいき)市長(70)が職員採用を巡る不正に関与した疑いが強まったとして、警視庁は7日、虚偽有印公文書作成・同行使容疑で望月市長の逮捕状を取った。容疑が固まり次第、逮捕する。捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、望月市長は、昨年あった山梨市職員の採用試験に関連し、特定の男性受験者が有利になるよう、試験の結果をかさ上げした文書を作成するなどした疑いが持たれている。男性受験者は市長の知り合いとみられ、今年4月に採用された。警視庁は、かさ上げに至る経緯や動機について調べる。
市の採用試験は筆記試験などによる1次試験と、市長ら幹部の面接や小論文などによる2次試験を経て合格者が決まる仕組み。昨年度の採用試験は57人が応募し、17人が採用された。
山梨市は、県庁がある甲府市に隣接する人口約3万6千人の都市。望月市長は山梨市議を経て2002~13年に山梨県議を務め、14年に山梨市長に初当選した。
望月市長の元妻は、代表を務める石材販売会社の仕入れ資金名目で現金をだまし取ったとして警視庁に逮捕され、約3億7千万円分の詐欺罪で7月に起訴されている。