○西武5ー3日本ハム●
西武が日本ハムの追い上げを振り切った。三回に中島の中前打で先制。四回に中島の15号2ランなどで4点加えた。日本ハムは五回に森本の中前打、六回に小笠原の17号ソロ、八回にセギノールの中犠飛で得点したが、あと1本が出なかった。
▽西武・伊東監督 好調だった日本ハム相手によく勝ち越した。(八回2死一、二塁から登板した)小野寺がよく抑えてくれた。ほっとした。
▽日本ハム・ヒルマン監督 負けは負け。最後まで戦う姿勢は見せたのだが……。
◇中島の活躍でチームに勢い…西武
西武・伊東監督は、延長サヨナラ勝ちした8日の試合後に「波に乗っていきたい」と話していた。その翌日、しっかりと波に乗ってみせたのが中島だ。本塁打1本を含む4安打3打点1盗塁。ピンクの縁取りのリストバンドが似合う24歳が、好調日本ハムに2連勝する原動力となった。
一回の第1打席が右前打、三回の第2打席は先制適時打となる中前打、四回の第3打席は左中間2ラン、六回の第4打席は右前打--。本塁打を除く3安打は、すべて中堅から右方向に飛んだ。
「意識して」のことだと言う。目指すのはアベレージヒッター。だから、着実に安打を生み出すために、右打者の中島は「ずーっとセンターを狙っている」と話す。狙い通りに打球をコントロールして、打率も3割1分2厘に上がった。伊東監督は「ボールがよく見えている」と評価する。
西武が日本一に輝いた04年には27本塁打、打率2割8分7厘と貢献した逸材。昨年は、5月に打球を顔面に受けて骨折して不本意なシーズンとなったが、今季は本領を発揮する。今の活躍を終盤まで続ければ、チームの王座復活にも道が開けそうだ。【深町郁子】
毎日新聞 2006年7月9日 18時24分 (最終更新時間 7月9日 18時46分)