後期高齢者医療制度を運用する地方組織の設立に絡み、福岡県町村会に便宜を図った見返りに、現金１００万円を受け取ったとして、警察は、福岡県の中島孝之前副知事を収賄容疑で逮捕しました。

　逮捕されたのは、収賄側が福岡県の前副知事・中島孝之容疑者（６７）、贈賄側が全国町村会と福岡県町村会の会長で、添田町長の山本文男容疑者（８４）です。

　警察によりますと、中島容疑者は副知事だった２００７年８月、「福岡県後期高齢者医療広域連合」の設立をめぐって、町や村の負担金を軽くする便宜を図った見返りに、町村会の会長の山本容疑者から現金１００万円を受け取った疑いです。警察の調べに対し、２人とも容疑を大筋で認めているということです。

　中島容疑者は、福岡県で後期高齢者医療制度を運用する広域連合の設立準備委員会の会長を務め、山本容疑者は委員会の副会長でした。

　この委員会の中で、各市町村の負担金をめぐって市と町村が対立したため、山本容疑者から依頼を受けた中島容疑者が、町村の負担金を軽くするよう便宜を図ったとみられています。（03日00:52）