1日も全国各地で35度以上を記録しています。9月に入っても猛暑の気配はやみません。気象庁は、この夏が「過去113年間で最高の暑さだった」と発表しました。
ペットボトルはバックヤードにうずたかく積まれていました。
「横浜市鶴見区のゴミ処理センターです。これ全部、この夏、家庭から出たペットボトル、ビン、缶のごみなんです」(記者)
横浜市の鶴見資源化センター。ここは家庭から出る資源ごみを回収する施設です。積まれたペットボトルや缶は、およそ130トン分。猛暑の今年、例年の2倍の量になるといいます。回収する量が多く、処理しきれない分がたまっていくからです。
「アルミ缶が多いのも今年の特徴」(鶴見資源化センター 近藤吉成所長)
目につくのは、2リットル分の大きなペットボトル。例年であれば、今ごろになると家庭から出されるペットボトルや缶の量は減ってきます。しかし、今年は減る気配がないといいます。
「例年にない猛暑のせいだと思います。今年の8月は日曜日に2回稼働(して処理)。9月にも日曜日に2回稼働する予定」(鶴見資源化センター 近藤所長)
寝苦しい夜を引きずったまま、1日も夜明けとともに気温は上がり続けました。京都・舞鶴で38.3度となるなど、全国242地点で9月として観測史上最高を記録。東京でも35.9度と、10年ぶりに9月に猛暑日を記録しました。
こうしたなか、1日正午ごろ、東京・豊島区のマンションの部屋で、84歳と77歳の姉妹が同じ布団であおむけの状態で死亡しているのが発見されました。警視庁は、部屋を閉め切った状態でクーラーがないことや遺体の状況などから、熱中症で死亡した疑いがあるとみて調べています。遺体は死後数日経っているといいます。
気象庁は1日、この夏の平均気温を発表しました。それによりますと、6月から8月の平均気温は平年を1.64度上回り、統計を開始した1898年以降、113年間で最高となりました。この猛暑は家計に影響を及ぼします。
(夜はクーラーどうしてる?) 「クーラーずっとつけている」 「(クーラーつけないと)寝られない、暑くて」(東京・品川区では)
電気事業連合会が発表した全国の電力10社の7月の家庭向け電力販売量は、前の年の同じ月に比べて6.1%増えました。これは調査を始めた1972年以来、過去最高を更新しました。
「電気代は(いつもより)5000円は楽にオーバーしている。お金より健康」(東京・品川区では)
さらに猛暑は野菜の価格を直撃しています。農林水産省の調べによりますと、8月23日から27日の主な野菜の小売り価格は、スーパーなど全国470店舗の平均で、レタスが平年より38%、トマトが30%、きゅうりが18%とそれぞれ高くなりました。
「例年、きゅうり5本で150円で売るところを、(今年は)3本150円にするとか」(青果フレッシュひろき 佐藤輝一さん)
「葉物とかきゅうりとか、にんじんも果物も高い。生活費を切り詰めるところが無くなっている。食べるものは切り詰めたくないけど」(野菜を購入した客)
9月の価格の見通しについて、農畜産業振興機構によりますと、レタスやトマト、ほうれん草など、平年に比べて高めで推移する見込みだといいます。
東京・豊島区の弁当販売店。店を営む宮田建二さんは、この猛暑で売り上げが去年の同じ月に比べて2割減ったといいます。
「今年は暑いのでダメ。野菜は高いし、この暑さでは疲労というか、食欲がないせいで(弁当が)売れない。出てくるのが大変でしょ。冷房の中から外に出て、ここまで来るのが」(弁当の味八 宮田建二さん)
また、宮田さんによりますと、40年店を営んできた中で、8月としては過去最低の売り上げだったといいます。
「食欲の秋に早くなってほしい。今は秋が来ないという感じ」(弁当の味八 宮田建二さん)
気象庁によりますと、向こう1週間も最高・最低気温ともに、平年よりかなり高い日が続く見込みです。(1日23:07) |