消防の幹部職員を傷害で逮捕です。東京消防庁・新宿消防署の署長が知人女性のマンションに侵入し、部屋にいた２８歳の男性を殴ってけがをさせたとして、警視庁に逮捕されました。

　今年９月、東京・歌舞伎町で一斉巡視を行う消防幹部。２０日、傷害などの疑いで逮捕された東京消防庁・新宿消防署長の増子信仁容疑者（５６）です。

　警視庁によると、増子容疑者は１８日午後６時ごろ、東京・新宿区の２０代の知人女性のマンションの部屋に合鍵を使って侵入し、部屋にいた飲食店従業員の男性（２８）の顔などを殴ってけがをさせた疑いが持たれています。

　「“何してるんだよ”みたいな。“誰だよ、お前？”というやりとりが」
　「男同士のけんかでよく言う“この野郎”みたいな声が」（近所の人）

　「近所の人によりますと、増子容疑者は男性を殴った後、あちらの方向に逃走していったということです」（記者）

　だが、増子容疑者は逃走する際、自分の携帯電話を落とし、事件から２日たった２０日、逮捕となりました。取り調べに対し、容疑を認めているといいます。

　増子容疑者とこの女性は一体、どういう関係だったのでしょうか？合い鍵が使われていましたが、警視庁によりますと、女性は増子容疑者に部屋の合鍵を渡していないと話しているといいます。

　「申し訳ありませんでした」
　「（Ｑ．どうして女性宅に入ろうとした）接見した際に、その内容につきまして聞く時間がございませんでしたので、聞いておりません」
　「（Ｑ．合鍵を持っていたが）把握していません」（東京消防庁による会見）

　増子容疑者の逮捕を受け、東京消防庁は謝罪会見を開きました。幹部職員が深々と頭を下げましたが、増子容疑者が女性宅に行った理由などについては、「わからない」との答えを繰り返しました。

　３００人を超える職員を抱え、東京都内でも最大規模を誇る新宿消防署トップの逮捕。警視庁は今後、増子容疑者と女性との関係や動機などについて調べる方針です。（20日16:36）