大手製紙メーカー「大王製紙」の前の会長がグループ企業から１００億円以上を個人的に借り入れていた問題で、融資は預金や不動産などの担保を取らない無担保で実施されていたことが関係者の話でわかりました。

　この問題は、大王製紙の井川意高前会長（４７）が自分の部下が役員などを務めるグループ企業から合わせて１００億円以上を借り入れていたものです。会社側の関係者への取材で、この融資は預金や不動産などの担保は設定されず、無担保で実施されていたことが新たにわかりました。融資の一部には関連企業を迂回して外資系の金融機関に送金されたものもあったとみられ、会社の調査委員会が融資金の流れを調べています。

　井川前会長は一度だけ応じた会社側の聴取に「金は投資に使った」などと説明したということですが、調査の公平性に疑問があるとして２回目以降の聴取に応じていません。（20日11:13）