【ニューヨーク=共同】スイス北部バーゼルの絵画収集家が後期印象派の代表的画家ゴーギャンの1892年の油絵「ナフェア・ファア・イポイポ(いつ結婚するの)」を約3億ドル(約355億円)で売却したことが明らかになった。
米主要メディアは9日までに、絵画取引として史上最高額と報じた。売り主側は売却額を公表していない。
購入したのはカタール人とみられている。ペルシャ湾岸の産油国カタールは最近、国を挙げて高額な美術品を買い集めているとされる。
「いつ結婚するの」はゴーギャンが南太平洋のフランス領ポリネシアのタヒチ島で暮らしたころの作品で、タヒチの少女2人を描いた。これまではバーゼルの美術館で展示・保管されてきた。
この収集家は祖父の代から絵画を集め、ゴッホやピカソらの作品を所有。今回の油絵はスペインや米国で展示の予定があり、購入者の手元に移るのは来年1月になる。