青い車両の寝台特急「ブルートレイン」として唯一、運行を続けていた北斗星(上野―札幌)の定期最終列車の切符の販売が13日、全国のみどりの窓口などで一斉に始まり、午前10時の受け付け開始とほぼ同時に売り切れた。
寝台特急「北斗星」=JR北海道提供・共同
JR東日本によると、最終列車は3月13日午後7時3分上野発の下りと、同日午後5時12分札幌発の上り。客車11両で、定員は221人。
東京駅や札幌駅のみどりの窓口には早朝から行列ができた。東京駅で午前4時半ごろから並んだという東京都足立区の自営業、片渕浩一さん(48)は窓口で発売と同時に端末を操作してもらったが買えなかった。「申し込んでいるツアーに期待し、キャンセル分も狙いたい」と話した。
北斗星は1988年3月、青函トンネル開業に合わせてデビューした。さまざまな種類の個室があり、豪華なディナーを味わえることなどから人気を呼び、最盛期は上野発、札幌発とも1日3本ずつあった。
しかし来年春の北海道新幹線開業に向け、青函トンネルなど在来線と同じ線路を走る区間で検査や訓練運転が実施されることや、車両の老朽化を理由に引退が決まった。
4~8月には112本が臨時列車として運行、上野発8月21日、札幌発は同22日が最後となる。
札幌―大阪を結ぶ豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」の3月12日の最終列車の切符も12日、発売とほぼ同時に完売。インターネットオークションに出品された切符には、一時100万円を超える高値が付いた。〔共同〕