最新の研究報告書によると、新型コロナウイルス感染症発生後の新常態(ニューノーマル)の中、中国企業の海外進出は、一方では中国の製品、技術、サービスが世界でより大きな発展の可能性を追求することを可能にした。また一方で、中国企業が海外の一部の業界のリーディングカンパニーとの投資協力を強化することが、中国企業のグローバルバリューチェーンにおける価値のさらなる急上昇を後押しした。中国新聞社が伝えた。
英大手会計事務所のアーンスト・アンド・ヤングが29日に発表した「中国の海外進出」第10期報告書「感染症の『新常態』の下での中国企業の海外進出」によると、感染症は短期的に中国企業の海外進出の歩みを鈍化させたものの、中国政府は協力・ウィンウィンの理念で世界各国と共同で発展し、開放型の世界経済の構築を堅持しているという。
同報告書は中国企業の海外進出のトレンドとして、次の5点を挙げた。
トレンド1:従来型業界のデジタル化へのモデル転換のチャンスに注目。科学技術応用の新たなシーンを開拓し、デジタル技術と実体経済との融合を促進することが今後の発展の重点になる。これから従来型製造業と消費財分野の企業はデジタル化へのモデル転換を加速させる。
トレンド2:サプライチェーンの「中国+N」発展モデル。中国の輸出依存型企業にとって、海外市場と国内市場は同じように重要であるため、「中国+N」のサプライチェーン構造を構築するのが理想的なモデルになる。
トレンド3:従来型のインフラ建設と新インフラ建設の両輪駆動により、中国企業の海外進出を進める。感染症は交通・輸送を代表とする従来型インフラと医療施設や情報インフラを代表とする新インフラ分野の建設ニーズを増大させた。
トレンド4:新エネルギー産業が発展チャンスを迎え、中国企業の海外優良資産の展開が加速する。同報告書によると、感染症はエネルギーのモデル転換のきっかけをもたらし、これからはグリーン発展、グリーン回復を提唱する国が長期的で持続可能な競争力を獲得し、将来には新エネルギー関連産業が中国企業の海外投資で人気の投資分野になる。
トレンド5:地政学リスクへの対策が「新常態」になる。このほか、中国企業の海外進出の過程では、投資先国の文化の理解をより重視し、投資先国と互恵・ウィンウィンの協力をよりよく実現することが必要になる。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年10月30日