第10回北京国際映画祭組織委員会の陳祥副秘書長(北京広播電視台≪ラジオ・テレビ局≫の党組織メンバー、副局長)は今月24日、同映画祭の中国と海外の映画協力フォーラム・映画ベンチャーキャピタル投資会の会場で、「中国の映画は質の高い発展の段階に突入しており、中国と海外の映画分野における緊密な協力が一層重要になっている」と語った。羊城晩報が報じた。
北京国際映画祭の組織委員会が主催した同フォーラムは、中国と海外の協力の経験を総括し、ローカライズとグローバル化の融合スタイル、映画の産業化の過程における国際協力などについて意見を交換することを目的として行われた。
中国電影(映画)合作制片公司の劉春総経理によると、中国はこれまでに、英国やフランス、ロシア、ニュージーランド、日本、インドなど22ヶ国と、政府間映画共同製作協定に調印した。2000年から19年末までの間に、中国が他の国と共同製作し公開された合作映画の数は244作品に達した。うち、中国大陸部の興行収入が1億元(1元は約15.4円)を超えた映画は49作品に上る。
合作映画は、ローカライズとグローバル化を同時進行させることが難しいという課題に直面してきた。文化の違いというハードルをいかに乗り越え、自国市場と国際市場のウィンウィンを最大限実現するかが注目の的となっている。この点について、フィンランドの著名な映画監督・映画プロデューサー・脚本家のレニー・ハーリン氏は、「ハリウッド映画は普通、ワールドマーケティングに特に注目している。世界に通用するコンテンツにし、世界の人々に共感を覚えてもらえるかが、映画の未来を左右する重要な要素だ。映画は、コメディ映画にしても、アクション映画にしても、人類共通の『感情』に訴えることのできるものしか、何かを伝えることはできない」と強調する。
「Love Letter」や「スワロウテイル」、「ラストレター」などの作品が中国でもよく知られている、日本の著名な映画監督・脚本家の岩井俊二氏は、「新型コロナウイルスの影響でリモート撮影とスマホ撮影などだけで製作した映画『8日で死んだ怪獣の12日の物語』が、7月末に日本のミニシアターで公開された。この映画の公開で、日本の映画産業の回復の力になりたい」と語ったほか、「ラストレター」の続編の製作を計画中であることを明らかにした。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年8月28日