医療・介護用装着型ロボットなどを手掛けるサイバーダインは16日、建設や物流など重労働の現場で働く作業員が、腰痛になるリスクを防ぐ装着型ロボット「作業支援用HAL」を3月から欧州で販売すると発表した。腰の負担を軽くする装着型ロボットを海外で販売するのは初めて。まずドイツで販売し、欧州全域に広げる計画だ。
作業支援用HALは3キログラムと軽量で腰にベルトで装着して使う。物を持ち上げるときに脳から出る微弱な電気信号を腰に張ったセンサーで検知すると、腰のあたりにあるモーターが回転し、太ももとおなかに巻いたベルトで持ち上げる力を補助する。持ち上げる力の25~40%を補助する。
同日、欧州連合(EU)の安全規格の適合表示(CEマーク)を取得したのを受け、販売が可能になった。第1弾として3月にドイツの病院に数台出荷する。日本では昨秋、大林組が建設現場に5台を導入している。3月までに物流や製造、建設分野に100台程度を出荷する予定だ。