【シリコンバレー=兼松雄一郎】カナダの製薬大手バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナルは22日、同業の米サリックス・ファーマシューティカルズの買収で合意したと発表した。買収額は約100億ドル(約1兆2千億円)。成長分野である胃腸薬の領域に進出する。
バリアントは昨年、米製薬大手アラガンをめぐる買収合戦に敗れていた。旅行者向け下痢治療薬など胃腸薬で有名なサリックスに、買収資金を振り向けた格好だ。
買収価格は1株当たり158ドルと、サリックスの20日終値157.85ドルをやや上回る水準。
製薬業界では大型薬の特許切れが相次ぎ、巨額買収が相次いでいる。バリアントも2013年に米コンタクトレンズメーカー、ボシュロムを買収していた。