東京海上ホールディングスは25日、傘下の東京海上日動火災保険が南アフリカの保険大手ホラードグループと提携すると発表した。ほかの大手損保やメガバンクも提携などでアフリカへの布石を打つ。将来の成長性や日本企業の進出拡大を踏まえ「最後の新興市場」ともいわれるアフリカに関心が高まっている。
東京海上は同社とその提携先を通じて、南アのほかケニアやナイジェリアなどアフリカ21カ国で日系企業向けに損害保険を提供できるようになる。アフリカでは2008年にエジプトに現地法人を設立したが、サハラ砂漠以南(サブサハラ)での営業体制を整えた。
損保では昨年、三井住友海上火災保険が仏保険大手アクサと提携し、同社がアフリカで展開する拠点網などを活用して日系企業に保険サービスを提供している。損害保険ジャパン日本興亜も南ア最大都市のヨハネスブルクに駐在員事務所をつくり、市場調査を進める。
邦銀も3メガ銀が南アの大手行とそれぞれ提携したり、同国に拠点を構えたりしている。アフリカで商社や自動車など日本企業の活動が広がり、商機とみた金融機関の進出も活発になっている。