環境省は4日までに、沖縄県・八重山諸島に生息するヤエヤマイシガメの個体数が激減しているとして、ワシントン条約に基づく輸出規制の対象とする方針を明らかにした。早ければ2015年度から輸出禁止となる。
ヤエヤマイシガメは沖縄県の石垣島、西表島、与那国島に生息する国内固有種。種の保存法で保護の対象となる国内希少野生動植物種(希少種)には指定されていない。環境省によると、国内で捕獲が規制されていない陸上動物をワシントン条約の規制対象とするのは初めて。
担当者は「急激に個体数が減っており、輸出を止めるための緊急的措置」としている。
環境省によると、これまで数十万匹が生息すると考えられてきたが、昨年夏の調査に基づく推計は3万匹に減っていた。
イシガメは健康食品やペットとして海外で人気があり、2013年6月以降、約6千匹が輸出された。輸出先の9割近くを香港が占め、取引価格は1匹3千~6千円。
〔共同〕