【ヒューストン=共同】5月に国際宇宙ステーションに旅立つ日本人飛行士の油井亀美也さん(45)が18日、チームを組む米国とロシアの飛行士と3人で、米テキサス州ヒューストンの米航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターで記者会見した。油井さんは「6年にわたる訓練を重ねてきた。準備はできた。とても興奮している」と笑顔で語った。
5月に国際宇宙ステーションに旅立つ油井亀美也さん(左)がNASAジョンソン宇宙センターで記者会見。「準備はできた」と笑顔で語った(18日、米テキサス州ヒューストン)=共同
油井さんとNASAのチェル・リングリン飛行士(42)は初めての飛行だが、ロシアのオレッグ・コノネンコ飛行士(50)は3回目となるベテラン。リングリンさんは油井さんについて「私が知る中で最も努力家だ」と称賛した。油井さんはリングリンさんを「知識だけでなく人を楽しませる才能がある」と応じた。
好きな宇宙食について聞かれた油井さんはカレーライスと答え「宇宙で食べるのが楽しみ。2人にも食べてもらいたい」と話した。
油井さんは会見後のインタビューで、航空自衛隊の入隊時はパイロットが第3志望だったが、適正を見抜いた教官に勧められてパイロットの道に進んだエピソードを披露。別の教官が油井さんの願書を書き換えて米国での訓練に送り出し、そこで受けた刺激と妻、恭代さん(45)の後押しを受けて宇宙飛行士の選抜試験に応募したと明かした。
油井さんは「どのピースが抜けても飛行士になることはなかった」と振り返った。
3人は4月上旬にドイツに移動した後、ロシアに向かい、最終訓練を経て5月末にソユーズ宇宙船に乗り込む予定だ。