【ワシントン=芦塚智子】米陸軍は25日、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンに拘束され、タリバン幹部の釈放と引き換えに解放されたボウ・バーグドール米陸軍軍曹を、脱走などの罪で起訴したと発表した。軍法会議で有罪が確定すれば、最高で終身刑となる可能性がある。
バーグドール軍曹は2009年にアフガニスタンで失踪し、タリバンに拘束された。米政府は昨年、軍曹の解放と引き換えにキューバのグアンタナモ米軍基地に収容していたタリバン幹部5人をカタールに移送した。他の米兵の証言などで脱走疑惑が浮上していた。
過激派「イスラム国」による日本人人質事件の際、人質交換に否定的な見解を示した米政府は、軍曹のケースとの整合性を問われ、捕虜交換とテロ組織との人質交換は異なるなどと説明した経緯がある。