【ワシントン=川合智之】訪米中のアフガニスタンのガニ大統領は25日、米議会上下両院合同会議で演説し、アフガンの治安悪化の原因として過激派「イスラム国」など「中東の過激派の予想外の増加が背景にある」と指摘した。イスラム国が西アジアや中央アジアに進出して「新たな作戦拠点を探している」と警告し「恐るべき脅威だ」と述べた。
ガニ氏は演説で「アフガンは地球規模のテロとの戦いの最前線だ」と述べ「我が国を二度とテロリストに支配させない」と強調した。反政府武装勢力タリバンに対して「友人になることを選ぶなら、社会の一員として歓迎する」と呼びかけ、和平交渉に応じるよう求めた。「我々は腐敗を排除する」と汚職防止に取り組む姿勢もアピールし、米国の支援を求めた。
これまでにアフガンで2千人超の米兵らが死亡し2万人超が負傷したとして「深い恩義を負っている」と感謝の意を示した。ガニ氏は24日のオバマ米大統領との首脳会談で米兵の削減計画を見直すことで合意しており「米国の貢献の深さへの感謝は言葉だけでは表せない」と称賛した。