大塚家具(8186)の大塚久美子社長は27日午前、都内で始まった同社の株主総会で、父親で創業者の勝久会長との経営権争いを巡り、委任状争奪戦に発展して混乱を招いたことに「社員はつらい思いをし、お客様にもご迷惑をお掛けし本当に申し訳ございません」と陳謝した。勝久会長が株主提案の説明中、今年1月に「クーデターによって社長の座を奪われた」などと主張したことを巡り、久美子社長は「不穏当な表現もあったが、そのようなことではない」と否定した。
質疑応答の冒頭では、ある株主が勝久会長の経営手腕などを批判した。久美子社長側を支持する株主の発言に対し、同社長が涙を見せながら首肯する一幕もあった。
社長側は米投資ファンドなどの支持を固める一方、会長側は取引先企業や個人株主の取り込みを進めてきた。委任状争いの行方は接戦となっており、今回の株主総会で親子間の経営権争いが決着する。〔日経QUICKニュース(NQN)〕