米議会上院の公聴会に臨むフェイスブックのザッカーバーグCEO=10日、ワシントン、ランハム裕子撮影
会員情報の不正流出問題に揺れる交流サイト「フェイスブック」(FB)のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が出席する米議会上院公聴会が10日、始まった。ザッカーバーグ氏は冒頭、「大きな過ちだ。申し訳ない。私がFBを始め、経営している。起きたことは私に責任がある」と話し、陳謝した。
情報流出に揺れるFB ザッカーバーグCEO何語る?
ザッカーバーグ氏は「我々はプライバシー、安全、そして民主主義にまつわる多くの問題に直面している」と話した。その上で、「会社全体を変えていくにはまだ時間がかかるが、正しくやり遂げる。それには利用者の情報の保護という基本的責任も含まれる」と述べた。その他の流出については、調査中としており、細かな数字は、スタッフが追って知らせると述べるにとどめた。
公聴会には上院定数の半数近い44人が参加。ザッカーバーグ氏は、普段のグレーのTシャツ姿ではなく、紺色のスーツに水色のネクタイを締め、緊張した表情を崩さずに入室した。証言席に歩み寄ると、数十人のカメラマンが一斉にシャッターを押した。
不正流出問題は先月、米ニューヨーク・タイムズ紙などの報道で発覚。FB利用者が使う性格診断アプリが利用者やその友人の情報を収集。2016年の米大統領選でトランプ陣営に協力した英選挙コンサル会社に流出していた。FBは最大8700万人分に上るとしている。また、ロシアとつながりのある偽アカウントや偽ニュースの拡散を防げず、選挙への干渉を許したと批判されている。(ワシントン=青山直篤、香取啓介)