住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)に30日、福島県矢祭町が接続し、初めて全市区町村が参加することになった。住基ネットは2002年に稼働。12年2月に東京都国立市が接続した後、未接続の自治体は矢祭町だけだった。
矢祭町はこれまで「個人情報が漏れる危険性があるうえ、投資に見合う住民の利便性がない」として接続を拒否してきた。16年に社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度が始まるのを前に接続を決めた。
マイナンバー制度は国が自治体に義務付ける「法定受託事務」。住基ネットはその基盤となるため「接続を拒否する選択肢がなく、やむを得ない判断」(同町)だとした。