大和証券グループ本社(8601)は30日、2015年度に全社員の給与水準を引き上げると発表した。全社員を対象とした給与水準の引き上げは14年度に続き2年連続。全社員の年収は約2%増える見込み。景気回復に伴って業績が好調に推移しており、社員の働く意欲を高める。
15年度の初任給は2万円(前年度比10%程度)多い23万円となる。初任給は16年度さらに24万円(同4%程度)に引き上げるが、同年度に全社員の給与水準を上げるかどうかは未定としている。15年度の人件費は年間で10億円強増える見込み。
大和証券グループ本社は同日、全部門の45歳以上の社員を対象にした新たな人事制度を4月から導入すると発表した。証券アナリストなどの資格取得や社内研修への参加を通じ、一定の要件を満たす社員の給料を引き上げる。55歳以上の年収を従来より最大3割引き上げる。
証券界では賃上げの機運が高まっており、野村証券は1月、4月から20歳代の若手社員を中心とする一部社員の基準内賃金を平均で約2.3%引き上げると発表した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕