30日の東京外国為替市場で円相場は続落した。17時時点では1ドル=119円70~73銭と前週末の17時時点に比べ27銭の円安・ドル高で推移している。前週末の海外市場の流れを引き継いで円買いが先行したが、日経平均株価の堅調な推移を受けて低金利通貨の円を売る動きも出て円の上げ幅は限られた。ドルの底堅さが意識され、夕刻に欧州勢がユーロ主導でドル買いを先行させた。ドル買いは円にも波及し、円は下落に転じた。
朝方は円買い・ドル売りが先行した。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が講演でドル高に警戒感を示し、前週末のニューヨーク市場で円買い・ドル売りが入った流れを引き継いだ。国内輸出企業の円買い注文を巻き込み、円売りの持ち高を解消する目的の円買いが入る場面があった。
9~17時の円の安値は119円71銭、高値は119円12銭近辺で、値幅は59銭程度だった。
円は対ユーロで3営業日ぶりに反落した。17時時点では同54銭円安・ユーロ高の1ユーロ=129円65~69銭近辺で推移している。イエレン議長の講演を受けて対ドルでユーロが買われ、円に対してもユーロ買いが優勢になった流れを引き継いだ。夕刻に入りユーロ売り・ドル買いが出ると円も対ユーロで下げ幅を縮小した。
ユーロは対ドルで反発した。17時時点では同0.0019ドルユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0828~32ドル近辺で推移している。前週末の海外市場でユーロ買い・ドル売りが優勢になった流れを引き継いだ。もっとも、東京市場ではユーロの上値が重く、夕刻になるとドルを買い戻す動きが広がり、ユーロの対ドルでの上げ幅は縮小した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕