証券取引等監視委員会は３日、証券会社やファンド業者などに対する2015年度の検査方針を発表した。インターネットを通じて不特定多数の個人から小口の資金を募る「クラウドファンディング」が５月に解禁するのを踏まえて検査を始めることや、顧客の知識や経験に応じた金融商品の勧誘や販売がなされているかなどが柱。

クラウドファンディングを巡っては、５月に改正金融商品取引法が施行され、出資と引き換えに未上場株を渡す「株式型」が解禁される。これまでは見返りを得ない「寄付型」や、対価として商品やサービスを受け取る「購入型」が主流だった。具体的な検査項目や手法、検査体制については今後整備していく。

金融商品の勧誘・販売については、投資信託の販売や解約時の分配金や手数料などで顧客に適切な説明がされているかなどについても重点的に検査する。