【サンパウロ=宮本英威】ブラジル鉄鋼大手のウジミナスは6日、臨時株主総会を開き、経営審議会議長に弁護士のマルセロ・ガスパリノ氏を選んだ。ロイター通信が関係筋の話として伝えた。
経営審議会は業務執行をになう役員の選任と解任の権利を持つ。同社を巡っては、ともに議決権ベースの持ち株比率で30%弱の新日鉄住金、アルゼンチンを拠点にする鉄鋼大手テルニウムが経営の主導権を巡り対立している。
今回、両社は中立的な立場の議長を選出することで合意。少数株主が推す候補者からガスパリノ氏を選出した。
新日鉄側は2014年9月、テルニウムが派遣した前社長らが「規定にない賞与を受け取った」などとして3人の役員の解任を決議した。この際ガスパリノ氏は解任に賛成していた。
新日鉄住金は7日、「新議長のもとで、安定・成長に向け主要株主、経営審議会委員としての責任を果たしていく」とのコメントを発表した。