【パリ=竹内康雄】経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)は8日、2014年の政府開発援助(ODA)実績を公表した。日本は円安の影響でドルベースでの金額が減ったことなどから、前年の4位から順位を下げ5位の援助国となった。1位は米国で英国、ドイツ、フランスと続いた。
DAC加盟28カ国の援助額は計1352億ドル(支出純額、約16兆2000億円)で前年比0.1%増えた。前年からODAを増やしたのは米国やドイツなど12カ国だった。貸し付けの返済額を含めない支出総額ベースでは、日本は米英独に次ぐ4位だった。
国連は15年までに世界の貧困人口を半減させるための目安として、ODAの国民総所得(GNI)比を0.7%に引き上げるよう勧告している。同水準を上回ったのはスウェーデンやノルウェー、英国など5カ国だった。日本は0.19%で全体の18位。DAC加盟国平均は0.29%だった。