【NQNニューヨーク=横内理恵】10日の米株式相場は続伸した。ダウ工業株30種平均は前日比98ドル92セント(0.6%)高の1万8057ドル65セントで終え、3月24日以来およそ2週間半ぶりに節目の1万8000ドル台を回復した。欧州や中国の株式相場が大幅高となったのを受け、米国株にも買いが及んだ。ゼネラル・エレクトリック(GE)が10%超上げたことも相場をけん引した。
GEは10日、265億ドル(約3兆1800億円)規模の不動産事業を売却して金融部門を縮小すると発表した。併せて、500億ドルの自社株取得枠を設定するなど株主配分の強化策を公表し、GE株には買いが膨らんだ。建機のキャタピラーや機械・航空機関連のユナイテッド・テクノロジーズなど資本財に関連した銘柄の一角もGEにつれ高した。
もっとも、朝方に米株式相場は下げる場面もあった。来週から発表が本格化する米主要企業の業績を見極めたいとして、積極的な買いが控えられた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同21.413ポイント(0.4%)高の4995.978で終えた。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)では「資本財・サービス」や「ヘルスケア」を中心として9業種が上昇した。「金融」は横ばいだった。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約6億7000万株(速報)で、ナスダック市場は約14億8000万株(同)だった。
個別銘柄では、10日から腕時計型ウエアラブル端末「アップルウオッチ」の予約を開始したアップルに買いが優勢だった。一方で、前日夕に発表した3月の既存店売上高で主力ブランドの落ち込みが目立った衣料品のギャップが売られた。