日本労働組合総連合会愛知県連合会(連合愛知)は10日、2015年の春季労使交渉の3月末時点の妥結状況を発表した。調査した350組合の定期昇給を含む平均賃上げ額は8944円で上昇率は2.8%。トヨタ自動車など製造業中心に過去最高の賃上げが実現したことを映し、金額で944円、上昇率で0.24ポイント、前年同期を上回った。
賃上げ額の内訳は、組合員数300人未満の企業で6147円、300人以上で9027円だった。賃上げ額から一律底上げ(ベースアップ)分を抜き出せる97組合の平均ベースアップ額は2899円となり、全国平均(2089円)を大幅に上回った。
同日記者会見した連合愛知の土肥和則会長は「先行したトヨタの結果を受けて他の労使が交渉した結果、最大の数字が出た面もある」と述べ、4000円のベアで決着したトヨタの交渉結果が全体の底上げにつながったとの認識を示した。連合愛知は6月に最終集計の結果をまとめる。