統一地方選の前半戦として、中部3県では三重県知事選が12日、投開票される。立候補しているのは、県民主医療機関連合会事務局次長で、無所属新人の藤井新一氏(56)=共産推薦=と、無所属現職の鈴木英敬氏(40)=自民、公明推薦=の2氏。晴れ渡った選挙戦の最終日、候補者は人の集まる駅前や商業施設などを回り、最後まで熱心に支持を訴えた。
「鈴木県政を、どうしても切り替えなければならない」。藤井氏はこの日午後、鈴鹿市の大型商業施設前で街頭演説し、県政の転換を主張した。
藤井氏は県の財政力に比べ、医療や福祉に充てる予算が少ない点を強調。「子供医療費の窓口無料化や、介護事業所の支援などに取り組ませてほしい」などと訴えた。
「皆さんに希望を配れるリーダーは誰か、正しい判断を」。鈴木氏は午後4時すぎ、鈴鹿市のスーパー前で、買い物客らを前に声を振り絞った。
街頭演説で、鈴木氏は最重要課題として、人口減少の歯止めを掲げ、「農業、漁業など今ある仕事を元気にし、地域ならではの雇用を創る」などと強調した。