【イスタンブール=佐野彰洋】欧州議会は15日、第1次世界大戦中の1915年にオスマン帝国で起きた多くのアルメニア人殺害事件について、「ジェノサイド(大量虐殺)」と表現する決議を採択した。決議はアルメニアとトルコの和解を促す内容だが、同国外務省は「選択的で一方的なアプローチだ」と反論する文書を公表した。
事件から100年の節目を迎えるにあたり、12日にはローマ法王フランシスコが「20世紀最初のジェノサイド」と発言した。アルメニア側が最大150万人が殺害されたと主張するのに対し、トルコ側は過剰な推計であり、関係改善の努力に水を差すなどとして、反発を強めている。