毎年10月は世界的な乳がん啓発月間となっている。ある最新の研究報告によると、女性の種類別のがん罹患率で乳がんはトップで、中国では毎年、約30万人が罹患している。中央テレビ網が報じた。
この報告は、中国科学院上海生命科学研究院などの機関が3年かけてまとめた。200万人以上のサンプルを検査し、中国初の健康な人を対象にした乳がんと関連する遺伝子変異率の大規模な研究となっている。
同研究によると、中国の女性の種類別がん罹患率を見ると、乳がんが肺がんを超えてトップになっている。年齢を見ると、乳がんと診断されるのが最も多いのは48-50歳の女性。一方、欧米の先進国で最も多いのは62歳の女性となっている。専門家は、「乳腺疾患は早期予防、早期発見を心掛けなければならない」と呼び掛けている。
北京健康管理協会の張黎剛副会長は、「中国の女性は35歳の時点、つまり乳がんになる女性が最も多い年齢の13-15年前から、乳がん検診を受けるようにしたほうがいい。48-50歳というピークはあくまで平均的な数字でしかないからだ。家族歴や乳腺の遺伝子変異がある女性は、もっと早く、例えば20歳から検診を定期的に受ける必要がある」としている。
報告によると、臨床研究では、乳がんは、女性の体内の女性ホルモンと関係があり、長期に渡ってストレスを感じたり、感情が不安定になったりすると乳がんになるリスクが高まることが分かっている。乳がんには一定の遺伝性も見られ、早期発見できれば5年生存率は90%以上に達している。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年11月5日