旭硝子は17日、中国の広東省に液晶テレビやスマートフォン(スマホ)に使うガラス基板工場を建設すると発表した。投資額は約270億円。日本国内からガラスの生産ラインを移管し、液晶パネル需要の拡大が見込める中国での生産体制を強化する。
2015年半ばに広東省の恵州市に新会社を設立し、16年末から17年初めにかけて稼働する。生産能力は年間1000万平方メートル。日本からの設備移管のため、旭硝子全体の生産能力は変わらない。
旭硝子は日本、台湾、韓国で生産したガラスを中国に出荷し、現地で研磨加工して液晶パネル向けに販売している。中国でもガラスを作ることで、一貫生産体制を築く。日本国内で液晶パネルの生産規模が縮小していることから、アジアに軸足を移す。