【ワシントン=永沢毅】安倍晋三首相は27日午後(日本時間28日朝)、ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害の歴史を展示するホロコースト記念博物館を見学した。
ホロコースト博物館を訪れ、追悼のためキャンドルに火をともす安倍首相と昭恵夫人(27日、ワシントン)=代表撮影・共同
首相は記者団に「悲劇も善意の勇気も風化させずに記憶にとどめ、日本も世界の平和と安定のためにより積極的に貢献しないといけない」と感想を語った。「厳粛な気持ちになった。このような悲劇を二度と繰り返さないとの決意を一層強くした」とも述べた。
首相は館内で元駐リトアニア領事代理、故杉原千畝氏が発給したビザで助けた生存者とも面会。「1人の勇気ある行動が多くの尊い命を救うことができた。彼らの勇気に習いたいし、誇りに思う」と述べた。
これに先立ち、首相はアーリントン墓地を訪れて無名戦士の墓に献花した。過去の歴史に向き合う姿勢を示し、米国内にくすぶる「歴史修正主義者」との見方を払拭したい狙いもあるとみられる。