女児が亡くなった現場付近の壁を調べる捜査員ら=2018年6月18日午後3時23分、大阪府高槻市の寿栄小学校、朝日新聞社ヘリから、飯塚晋一撮影
18日の地震で、大阪府内で3人が亡くなった。高槻市では、市立寿栄(じゅえい)小学校4年の三宅璃奈(りな)さん(9)=同市川添1丁目=が、登校中に落下したブロック塀の下敷きになって死亡した。
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市教委によると、三宅さんは学校で児童会の代議員を務め、11日から2週間の予定で朝の「あいさつ運動」の当番だった。普段は1年の弟と登校していたが、この日は当番で1人だったという。
通学路で見守り活動を続ける男性(68)は午前8時前、三宅さんを見送った。1年生の時からの顔なじみ。この日朝も「行ってらっしゃい」と言うと、「行ってきまーす!」と元気よく返してくれたという。
長女が三宅さんの弟と同級生という女性によると、三宅さんは最近、お古の給食エプロンや赤いバッグ、白のワンピースなどを長女にくれたという。長女がもらった服を着ていた時には「私の服着てくれてるー」と喜んでいた。女性は「かわいくて礼儀正しくて。いつもにこにこしていた。ほんとにつらくて、悲しい」と涙ながらに語った。
市教委によると、同小は1974年に開校。倒壊した塀は高さ計3・5メートルで、1・9メートルの基礎部分に、ブロックを8段(1・6メートル)積み上げた構造だった。ブロック塀の部分は開校当時は金網だったが、プールが外から見えないよう、目隠し代わりにブロック塀になったという。
市教委が3年に1度、主に目視でする点検では、これまで異状があるとする報告はなかった。市教委は塀の構造について詳しく調べ、倒壊の原因を探る。浜田剛史市長は18日に開いた会見で、「深くおわびする。原因を究明し、亡くなった女児の保護者にしっかりと対応したい」と述べ、深く頭を下げた。大阪府警も、業務上過失致死容疑の可能性もあるとみて、市などから事情を聴く方針。