兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局が襲撃され、記者2人が殺傷された事件から28年になる3日、亡くなった小尻知博記者(当時29)の遺影が支局内の祭壇に置かれ、生前の様子を知る人や市民らが冥福を祈った。
事件をきっかけに言論の自由を守る集会の運営に携わった西宮市の元職員、阿波角孝治さん(77)は祭壇を訪れた後「事件は絶対に忘れない」と話した。大学生の時に取材を受けた高校教諭、沼山尚一郎さん(51)は千葉市から訪問。「小尻さんの分も強く生きる」と遺影に語りかけたという。朝日新聞社幹部らも同日、広島県呉市の小尻記者の墓前で手を合わせた。〔共同〕