日本経済新聞社とパリのオルセー美術館は4日、パリ市内の同美術館で、2016年4月27日から8月22日まで東京の国立新美術館で開く「ルノワール展(仮称)」の契約に調印した。日本初公開となる「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場」など、オルセーとその姉妹館であるオランジュリー美術館が誇るピエール=オーギュスト・ルノワールの代表作品を一般公開する。
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場」(1876年、油彩、カンバス、131×175センチ、オルセー美術館蔵)(C) Musee d'Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF
オルセー美術館・オランジュリー美術館のギ・コジュヴァル総裁と日本経済新聞社の喜多恒雄会長が文書に署名した。コジュヴァル総裁は「オルセー美術館とオランジュリー美術館の作品を同時に貸し出すのは初めて。日本の鑑賞者にも楽しんでほしい」と述べた。
公開作品は約100点で、ほかに「田舎のダンス」や「ピアノの前の少女たち」、晩年の大型作品となった「浴女たち」など。風景画や肖像画など初期から晩年の作品が一堂に集まる。ルノワールの絵の具箱や写真・映像も展示する。
日本経済新聞社は16年に創刊140年を迎え、その記念事業となる。日本経済新聞社は、オルセー美術館と1996年以来、大規模な展覧会を4回開いており、今回は5回目。(パリ=竹内康雄)