【NQNニューヨーク=古江敦子】4日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の6月物は前週末比0.22ドル安の1バレル58.93ドルで終えた。外国為替市場でドルがユーロに対して上昇し、ドル建てで取引される原油の割高感が強まって売りを誘った。
3月の米製造業受注は、変動が激しい輸送機器を除く受注が前月比で横ばいだった。米製造業の回復の鈍さが意識され、先行きの原油需要が伸び悩むとの見方が浮上。需給の緩み解消には時間がかかるとの観測が根強く、先物の売りにつながった。
ガソリン、ヒーティングオイルは反落した。
一方、金先物相場は4営業日ぶりに反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である6月物は前週末比12.3ドル高の1トロイオンス1186.8ドルで終えた。相場下落が続いた後とあって、値ごろ感や持ち高を調整する目的の買いが入った。
ただ、買い一巡後は上値が重くなった。ユーロに対するドル高が、ドルの代替投資先とされる金の重荷になった。「欧米長期金利の最近の上昇が続けば、金利がつかない資産の金に売りを促す」(米貴金属先物アナリスト)との見方もあった。
銀、プラチナは3営業日ぶりに反発した。