岩手県陸前高田市の小中学校で英語指導助手として勤務し、東日本大震災で犠牲になった米国人モンゴメリー・ディクソンさん(当時26)の出身校、アラスカ州立大アンカレジ校(UAA)の学生が9日、同市の「奇跡の一本松」などを視察し、防災についての理解を深めた。
ディクソンさんを懸け橋とした岩手大との共同プログラムの一環で、UAAの学生10人と岩手大生12人が参加した。市役所の仮設庁舎では戸羽太市長が講話し、学生が英語で「被災した病院は、どのように対応したのか」「老人や障害者への配慮は、震災後に変わったか」などと質問した。
震災遺構として残されている道の駅や、津波浸水域で進む盛り土工事の様子なども視察。エイミー・スミスさん(35)は「被災地の様子は写真で知っていたけれど、実際に目にして驚いた。学んだことを持ち帰り共有したい」と、真剣なまなざしで話した。プログラムは3日間で、最終日には岩手大でワークショップを開く。〔共同〕