三井物産は11日、インフラ融資向けファンドを運用する豪ウェストボーンに20%出資すると発表した。インフラ企業の融資債権や優先株などへの投資を対象にして資金を集める。アジアや中東を中心にインフラ需要が今後も安定的に見込めることから、日本企業として初めてインフラ融資に特化したファンド事業に参入する。
株式の取得額は公表していない。三井物産はグループ会社を通じて不動産ファンドなどの金融商品の販売を手掛けている。国内で開拓した投資家にインフラ融資ファンドを販売する。
インフラ融資向けファンドの世界市場は現在2兆円程度でウェストボーンはシェア10%を占める大手。三井物産の参画を足がかりに資産運用額を3年後に現在の2倍となる4000億円に引き上げる計画だ。